- 千葉紹隆
中津平三郎の残した大東流
大阪に武田惣角から久琢磨へ受け継がれた琢磨会たあるように、久とともに大阪朝日新聞道場で修業し、その技を四国に伝えた中津平三郎の流れがある。中津は昭和5年に大阪朝日新聞に入社、久と同じく盛平、惣角の下で研鑚をかさね、昭和12年には、惣角より教授代理を許されている。人を見て教えたという惣角が、柔道を基盤にもつ中津へ伝えた“畳一枚で勝負のつく体捌き”とは――。中津の技をもっともよく引き継いだとされる徳島県池田の千葉紹隆師範に、中津師範のこと、その技についてうかがった。